●事業者の車購入のポイント(2010年11月号)
今回は、事業者の皆さんが車を買う際のポイントを紹介します。
減価償却とは
減価償却とは、10 万円以上(一定の中小法人の場合には30 万円以上)のモノを購入した場合、そのモノを購入した時に全額を損金(法人税法上の費用)にせずに、購入した時から数年をかけて、そのモノの価値を償却し、損金にしていく仕組みです。
たとえば、600 万円の車を購入したとします。一般的な乗用車の耐用年数(法人税法上、その車が使用に耐えうる年数)は6年です。会計期間の期首にその車を購入したとすると、1年その車を使用し、その分の車の価値が減ったと考えるので、定額法の場合、600 万円÷6年×1年=100 万円が、この車を購入した会計期間の損金に算入されることになります。
この例では定額法を使いましたが、減価償却の方法には、この他にも幾つか種類があります。
このうち一般的なものは、定額法と定率法です。購入時により多くの損金を計上するには、定率法がおすすめです。
また、耐用年数が短くなれば短くなるほど、耐用年数初期に計上できる減価償却費の割合は多くなります。
中古車購入のメリット
そこで、節税の観点からは、車を購入するなら、新車よりも中古車の購入がいいと言われています。
なぜなら、中古のモノの耐用年数は、新品のモノの耐用年数とは異なり、以下のような算式を使って求めるためです。
(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%(小数点以下切捨)
前述の通り、一般の乗用車の耐用年数は6年なので、既に4年使用された(4年落ち)中古車を買うと、耐用年数は、(6年-4年)+4年×20%=2.8 年→2年になります。
耐用年数2 年のモノの定率法償却率は、1.000 ですので、4年落ちの中古車を期首に購入すれば、その全額を損金に計上することができ、節税となるのです。
分割購入のメリット
節税の目的は、手元にお金を残すことです。この目的をより達成するには、分割払いでの購入がおすすめです。
たとえば、400 万円の中古車(4年落ち・4年ローン)を買ったとします。購入した年の現金の支出額(元金のみ)は、400 万円÷4=100 万円ですが、減価償却費は400 万円×1.000=400 万円となります。(利息分は、支払った期の損金になるので、基本的には現金の支出と損金のズレは生じません。)
よって、法人税法上400 万円の損金が計上されるため、400 万円×30%(法人税法の税率)=120 万円の節税となります。
この結果、購入時には、400 万円の車を買っても支出は100 万円で済み、120 万円-100 万円=20 万円の現金を企業内に留保することができるのです。
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